セキュリティ対策ソフトを徹底比較

 2017.07.28 Secure Enterpriseポータル

セキュリティ対策ソフトの評価を専門に行う第三者機関は、世界中に存在します。「AV-Test」は、そんな第三者機関の中でも有数の組織です。AV-Testによるセキュリティ対策ソフトの評価は毎年行われ、多くのIT情報誌がその結果を取り上げています。 

今回は、このAV-Testが2017年2月に行ったセキュリティ対策ソフト評価の結果を参考に、セキュリティ対策ソフトを比較していきたいと思います。 

まずはウイルス検出率と、導入した場合のパフォーマンス低下率をご覧ください。

≪2017年2月AV-Test≫

  ウイルス検出率 パフォーマンス低下率
未知のウイルス 既知のウイルス※1 Web閲覧 ダウンロード ファイルコピー※2
アバスト 100 99.9 20 14 15
イセット 98.1 99.4 21 23 36
カスペルスキー 100 100 9 7 3
トレンドマイクロ 100 99.9 20 2 4
ノートン 100 100 8 1 7
マカフィー 97.2 100 11 4 20

※1:過去去4週間で発見・普及・流行したウイルスを使用
※2:7,632個のファイルをコピー
引用:
2017年2月AV-Test

それでは、上記の評価結果も踏まえ、セキュリティ対策ソフトの比較を行っていきます。

セキュリティ対策ソフト6選比較

アバスト

アバストは無料のセキュリティ対策ソフトを提供する数少ないセキュリティ会社です。無料版の機能は限定的ではあります。しかし、ウイルス検出率は高い数値をマークしています。有料版でも3,480円(1年分)と低価格なので、あまりコストをかけたくないという方におすすめです。

ただし、パフォーマンス低下率に関しては全体として見ても高い部類に入るので、PCのパフォーマンスを下げたくないという方は避けた方がいいでしょう。特にWeb閲覧に関してはストレスになることが多いのでご注意ください。

https://www.avast.co.jp/

イセット

イセットは世界有数のセキュリティ会社ではありますが、2017年に入ってからのセキュリティ評価はあまり振るわないようです。ウイルス検出率の98.1(未知のウイルス)は、100個ウイルスがあれば2個は感染を許してしまうということです。

最近では“WannaCry”といった新種のランサムウェアが話題になりましたが、今後も未知のウイルスは多く登場するかと思います。そうした際に検出率が低いと、ウイルスに感染してしまう可能性が高まります。 

パフォーマンス低下率も高いので、導入は十分に検討した上で行いましょう。

https://www.eset-smart-security.jp/

カスペルスキー

ロシア生まれのセキュリティ対策ソフトカスペルスキー。検出率が高く、動作が軽いことから人気を集めている製品です。ファイルコピーのパフォーマンス低下率は、今回紹介しているセキュリティ対策ソフトの中で最も低く、大量のファイルをコピーしても、ほとんどパフォーマンスは変わりません。 

価格は5台のインストールできるライセンスで4,980円(1年分)と低コストなので、コストも面を気にする方でも購入できます。

http://home.kaspersky.co.jp/

トレンドマイクロ

ウイルスバスターでお馴染みのトレンドマイクロでは、ダウンロードとファイルコピーのパフォーマンス低下率が2番目に低いセキュリティ対策ソフトを提供しています。ちなみにウイルスバスターはクラウド上で提供されるセキュリティ対策ソフトで、PCにインストールするのではなく、インターネット経由で利用します。 

PCに保管するウイルス定義ファイルを最小限に留めているので、ここまでのパフォーマンス維持を可能にしていると言っていいでしょう。ただし、価格は年間7,980円と他のソフトに比べて高価なので注意してください。 

http://safe.trendmicro.jp/products/vb.aspx

ノートン

ノートンはセキュリティ会社シマンテックが提供するセキュリティ対策ソフトです。ウイルス検出率、パフォーマンス低下率共にもっとも評価が高く、PCのパフォーマンスを維持しつつセキュリティを高めることができます。 

おすすめはノートンセキュリティプレミアム。PC、Mac、スマートフォン、タブレットの中から最大5台にインストールでき、加えて25GBの安全なクラウドストレージまで利用できます。価格は7,980円(1年分)と低コストさもあります。ちなみに3,230円で提供されているノートンセキュリティスタンダードも、シンプルながら端末をウイルスから保護してくれます。

https://jp.norton.com/products?inid=norton.com_nav_products_products-services:norton-security-for-one-device

マカフィー

マカフィーといえばWindowsに標準搭載されているセキュリティ対策ソフトとして有名です。パフォーマンス低下率はまずまずといったところですが、未知のウイルス検出率が97.2というのが少々ネックです。前述したようにランサムウェアの台頭で、今後は未知のウイルスが増加するのではないかと考えられています。 

そうした時に、検出率97.2というのは心もとない数値です。ただし使ってみないことには分からにことも多いので、一度無料体験版を導入してみるのもいいでしょう。 

https://www.mcafee.com/japan/home/pd/

セキュリティ対策に100はない

AV-Testは信頼できるセキュリティ評価の第三者機関です。しかし、その評価結果でウイルス検出率100をマークしたからといって、ウイルス感染の危険性がまったくないというわけではありません。ウイルスを生み出すサイバー攻撃者は金銭目的であること多いので、セキュリティ技術を上回る速度で新種のウイルスを生み出しています。 

このため、セキュリティ対策ソフトのセキュリティ網をすり抜けるような、ウイルスが誕生することもあります。そうしたウイルスに対してセキュリティ対策ソフトを導入するだけでは不十分です。ユーザー自身、セキュリティ意識を高めることも大切です。

たとえば、ウイルスに感染していそうなWebサイトを訪問しない、見覚えのない怪しいメールを開封しない、こうした行動を意識するだけでも、ウイルスに感染する可能性を大幅に下げることができます。その上でセキュリティ対策ソフトを導入すれば、セキュリティを大幅に向上することができるでしょう。

まとめ

ユーティリティ対策ソフトは、いわば保険のようなものです。ソフトを導入していなくても一生ウイルス被害に遭わないという人も中にはいますが、ウイルスに感染してしまう人の方が多いのが実情です。ウイルス攻撃に遭ったときは、セキュリティ対策ソフトを導入しているかいないかで、その結果が大きく違います。まだセキュリティ対策ソフトを導入していないという企業は、今回の比較を参考に導入をご検討ください。